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  • AIが作った画像と文章の見分け方。GeminiのSynthIDとClaudeのテキスト透かし

AI仕事術

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2026/10/08

AIが作った画像と文章の見分け方。GeminiのSynthIDとClaudeのテキスト透かし

  • リスク管理

SNSやニュースサイトを見ていると、AIで作られた画像や文章に触れる機会がずいぶん増えました。商品の写真や口コミ、記事の文章も、AIで作ったものかどうかを気にせずに読んでいることが多いはずです。

ところが、AIで作った画像は、もう見た目だけでは本物と区別がつきません。机に置いただるまの写真と、AIでだるまを消した画像、だるまを大きくした画像の3枚を並べても、どれが本物かを当てるのは難しいでしょう。

そこで、ここではまず、このだるまの写真を例に、Geminiで画像を見分ける方法を見ていきます。そのうえで、文字しかない文章をどうやって見分けるのか、Claudeを開発しているAnthropic(アンソロピック)が2026年8月に公開した「テキスト透かし」の仕組みを解説します。

 


 

目次

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  • 3枚のうち本物は1枚。画像はGeminiで見分けられる
  • 文章の目印は、言葉を選ぶ途中に入れる
  • 「すごろくの出目が円周率」と同じ仕組み
  • 判定できるのは長い文章だけ。分かるのは「関わった可能性」
  • なぜAIの文章に目印が必要なのか

3枚のうち本物は1枚。画像はGeminiで見分けられる

AIで作った画像を見分ける手がかりは、2つあります。1つはSynthID(Googleが作った、AIで作った画像や動画に見えない目印を入れる技術)です。画像は小さな色の点の集まりで、点ごとの色や明るさは数値で保存されています。SynthIDは、この数値を人の目では気づかない程度に少しずつ変え、画像全体に共通のパターンを残します。

もう1つはContent Credentials(ファイルに付ける、誰がどのように作ったかの記録)です。ChatGPTで作った画像には、この記録が付けられています。

Geminiで確かめる手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザでGeminiを開き、Googleアカウントでログインする
  2. 入力欄の横にあるファイル追加のボタンから、確かめたい画像を1枚選ぶ
  3. 「この画像はAIで作ったものですか?」と聞く

だるまの3枚で試すと、Geminiで消した画像からはGoogleの目印が、ChatGPTで大きくした画像からはOpenAIのサービスで作られた記録が見つかりました。本物の写真からは、どちらも見つかりません。Geminiが見ているのは画像の見た目ではなく、ファイルに残った目印と記録です。

目印が見つからなくても、本物とは言い切れません。スクリーンショットだと作り方の記録が読めないので、調べるときは元の画像ファイルを使ってください。
マーケターのシンちゃん
マーケターのシンちゃん

 


 

文章の目印は、言葉を選ぶ途中に入れる

画像なら、色の数値に目印を入れられます。ところが文章は文字の並びだけなので、同じやり方は使えません。100文字ごとに暗号を入れるような方法も思い浮かびますが、テキスト透かしは、完成した文章に何かを付け足す仕組みではありません。

目印を入れる場所は、文章を作る途中にあります。Claudeは文章を書くとき、次に続く言葉を1つずつ選んでいます。たとえば「今日は朝から天気がとても」の続きなら、「良い」「穏やか」「快適」のように、どれを選んでも自然な候補がいくつもあります。

ふだんは、この中のどれを選ぶかに偶然の要素が入っています。テキスト透かしでは、この偶然の代わりに、秘密の鍵と直前の言葉から決まる規則を使って選びます。1回ごとの選択は小さいため、読んでも違いは分かりません。Anthropicも、文章の質や読みやすさへの影響はほぼないとしています。

Claudeが翻訳した文章にも、同じ目印が入ります。
マーケターのシンちゃん
マーケターのシンちゃん

 


 

「すごろくの出目が円周率」と同じ仕組み

1回ごとの選択が小さいなら、どうやって見分けるのか。ここは、すごろくにたとえると分かりやすくなります。0〜9の目がある10面のサイコロを使って、2人がすごろくをする場面を考えてみてください。

1人は、ふつうにサイコロを振って進みます。もう1人も振っているように見えますが、実は出目を円周率の順番(3、1、4、1、5、9…)に合わせています。数回分の出目を見ただけでは、どちらもバラバラな数字にしか見えません。

ところが、ゲームが終わってから記録を並べ、円周率と照らし合わせると、2人目の出目だけが最後まで一致します。偶然ではここまでそろわないので、規則に沿って出目を決めていたと分かります。

テキスト透かしも、これと同じ考え方です。長い文章の言葉選びを秘密の鍵の規則と照らし合わせ、一致が偶然では説明できないほど続いているかを確かめます。

秘密の鍵には、使った人や会話の内容の情報は含まれていないそうです。
マーケターのシンちゃん
マーケターのシンちゃん

 


 

判定できるのは長い文章だけ。分かるのは「関わった可能性」

照らし合わせる仕組みなので、材料になる言葉の数が少ないと判定できません。Anthropicの説明では、次のような文章は見分けにくいとされています。

  • 短い文章:「明日の会議は10時からです」のように、選んだ言葉の数が少ない
  • 事実の回答や計算、プログラム:答えが1つに決まり、選べる言葉が少ない
  • 全体を書き直した文章:言葉選びの規則が残らない

また、判定の結果は「Claudeが関わった確率」として出ます。Claudeが書いたのか、人が書いた文章をClaudeが大きく直したのかまでは区別できません。人が書いたことの証明や、ほかのAIで書いた文章の判定もできません。

さらに、判定の仕組みは今のところ誰でも使えるわけではありません。行政機関や報道機関、研究者、教育機関など、条件を満たした組織に限って試験的に提供されています。

人が書いた文章をClaudeに少し直してもらっただけなら、目印の入った言葉が少なく、判定できないこともあります。
マーケターのシンちゃん
マーケターのシンちゃん

 


 

なぜAIの文章に目印が必要なのか

Anthropicがこの仕組みを入れる理由の1つは、EUのAI法(欧州連合が定めた、AIの開発や利用に関する法律)への対応です。AIで作ったものを見分けられるようにすることが、2026年8月から求められるようになりました。

ただ、理由は法律だけではありません。AIを使えば、本物そっくりの口コミや体験談、ニュース記事を誰でも大量に作れます。画像や動画だけでなく文章にも、作り手を確かめる手段が必要になっています。

一方で、目的はAIで作った文章を締め出すことではありません。誰がどう作ったかを知ったうえで、その情報を信じるかどうかを自分で判断できるようにすることです。

Claudeが作る画像やファイルには、文章の透かしではなく、最初に紹介した作り方の記録(Content Credentials)が付けられます。
マーケターのシンちゃん
マーケターのシンちゃん

AIで作ったものを見分ける手段は、画像から文章へと広がり始めています。気になる画像を見かけたら、Geminiに1枚貼って、どんな結果が返ってくるかを確かめてみてください。

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